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つぶ貝とは

つぶ貝とは「長いものをぐるぐると巻いて丸く膨らんだ”つぶら”な形状」から名づけられた食用の貝の総称です。

色々な種類の貝が、一口につぶ貝と呼ばれて親しまれています。
適度な歯ごたえがあり、ほのかな旨みと甘みのあるやや淡白な味で、いろいろな料理に使うことが出来ます。
「焼きつぶ」と言って網の上で焼きながら食べるのも香ばしくておいしく、本場北海道では「つぶ焼き屋台」もあります。
つぶ貝は居酒屋などでも、串焼き、付け焼き、ぬた、塩茹で、和え物としても美味しく、冬場にはおでんとしても食べられます。
刺身や寿司としてもおいしいものです。
ところで、そんなつぶ貝のなかでもエゾバイ科のものは、唾液腺にテトラミンという毒を含みます。
なのでエゾバイ科のつぶ貝の唾液腺を取り除かないで多量に(ヒメエゾボラの場合は大体20個ぐらい、エゾボラモドキの場合は1個でも)食べると中毒の恐れがあるそうですので注意が必要です。
これを一般に「ツブのアブラに酔う」と言われているそうです。
ただし、普通は命に関わることはまずないのですが、テトラミンという神経毒は副交感神経を刺激し、運動神経抹消を麻痺させます。
具体的には、酒に酔ったような症状や視力低下、散瞳、頻脈などを起こしてしまうといわれています。
つぶ貝のテトラミンは代謝速度が比較的早く、上記のような症状は、通常数時間で回復するので、死亡例は全国的に報告されていません。

つぶ貝を美味しく

死亡例がないとはいえ、どうせなら問題の無い状態で、美味しくつぶ貝を食べたいものですよね。
つぶ貝のテトラミンを気にせず、美味しくつぶ貝を食べる方法をご紹介しておきます。
テトラミンの特徴は、熱に強く、水に溶けやすいことです。
そのため、調理しても毒性は弱まらず、そればかりか、加熱調理することで、つぶ貝の唾液腺以外の部位や煮汁に溶け出してしまいます。
やっかいな点は、毒のあるエゾバイ属のつぶ貝には多くの地方名があるため、毒のあるつぶ貝もないつぶ貝も流通の過程で混同されやすいことです。
ということで、安心のためには、毒を持つ唾液腺を除去してしまいましょう。
まず、つぶ貝の中身を取り出します。
ふたを下にして内蔵部を向こう側に向け、正面から外套膜と呼ばれるものを切り開きます。
乳白色をした唾液腺を取り除いて、最後にその部分を念入りに水で洗い流します。
これで、ほとんど安心して美味しくつぶ貝をいただくことができるというわけです。
ちなみに食中毒が発生した場合、これまではマウスを用いた生物試験がよく行われていました。
マウス試験では神経毒特有の症状が確認でき、また感度がいいからです。
しかし、つぶ貝に含まれているテトラミンの場合、体内で代謝される速度が速い事から、マウス試験では感度があまりよくなく、測定値がばらつくことがあります。
そのため、多くの研究機関では、つぶ貝に関しては、マウス試験と平行して、機械を用いた測定を行っています。
つぶ貝の刺身部分に移行したテトラミンを検出することが出来た例もあり、機械を用いたテトラミン分析は今後広がっていくと期待されています。



つぶ貝